【祝★連載100回突破】平井“ファラオ”光、1万円で中古CDどれくらい買えるかなレポート

連載・コラム

[2020/8/7 17:00]

ボーナス企画の一部始終をレポートさせていただこうと思う

オモシロヒゲメガネです。

さて、つい最近ここ『耳マン』でやらせていただいている我が連載『音楽“ジャケット”美術館』が何と記念すべき第100回を迎えることができた。

改めて普段読んでいただいている読者のみなさま、耳マンの担当者さま、リットーミュージックさま、お母さん、そして地球の大自然及び宇宙のビッグバンに感謝の意を表したい。

そしてさらにありがたいことに、この度連載第100回を迎えた記念として『耳マン』さんから特別企画を用意していただいた。その内容とは『予算1万円を持ってディスクユニオンに行き、今後連載で取り上げられそうなジャケットのCDを買えるだけ買っちゃえばいいじゃんバカ』というもの。

これは素晴らしい企画である。僕は普段からCDを買うときはディスクユニオン(おもに都内でさまざまなジャンルの中古&新品CD、レコードなどを取り扱うショップ。音楽好きの聖地)によくお世話になっているのだが、1万円もあれば中古なら結構な枚数のCDが買えるし、ここ最近自宅に籠っていたせいでストックのCDも残り少なくなってきていたので、最高のタイミングで最高のボーナス企画を与えていただいた。

というわけで今回はそのボーナス企画の一部始終をレポートさせていただこうと思う。ちょっとしたディスクユニオンでのお得なお買い物の仕方なんかも紹介しちゃうので、最後まで読んでいただけたら幸いである。

ディスクユニオン『新宿セカンドハンズ店』へ

さて、ディスクユニオンといえば新宿に多くの店舗を構えており、それぞれ専門のジャンルごとに分かれているのだが、そのなかで今回お世話になる店舗は2店舗。オールジャンルを取り扱っている『新宿セカンドハンズ店』とヘヴィメタル専門店の『新宿ヘヴィメタル館』。どちらも徒歩数分程の距離にあるので往復しやすい。

では早速セカンドハンズ店の方からお邪魔するとしよう。

やって参りました紀伊国屋書店。よし、1万円あることだし鬼滅の刃でも全巻揃えるか……なんてことをしたらリットービームで灰にされるのでこれは冗談として、ビックロの向かいにあるビルの8階がセカンドハンズ店である。

奥に入ったところにエレベーターがあり、マブいエレベーターガールが案内してくれる。

そしてそのまま8階に上がるとこちらがセカンドハンズ店。こんな時期なのでマスク着用&アルコール消毒をした上で入店。こういうところでのアンチモラルはロックンロールとは言えないのでお間違えのないよう(ロックンロール教典第4章5節より)。

しかし毎度のことながらディスクユニオンに入店する瞬間というのはワクワクする。何しろこれからいい音楽というお宝探しが始まるのだから。すでに気分は考古学者である。

さて、入店したはいいがまずはどこから見るべきか。ただ適当にひと回りしてみても全然いいと思うが、まず僕が基本的にチェックするべきだと思っているのは何と言ってもお得な割引情報である。セカンドハンズ店は基本常に何かしらの割引セールを行っており、その種類はさまざまなのだが、それをうまく利用することで当然お得な買い物ができるので、まずは割引情報をチェックすることをお勧めする。

そしてこちらがこの日の割引情報。ディスクユニオンでは商品の値札が色分けされており、この日はピンクと水色の値札の商品がお得ということだ。なるほど、僕がサンリオ好きだということを知ったうえでキキララの色にしてくれたわけだな。絶対に。

ではそれを念頭に置いたうえで見ていこう。

こちらはヘヴィメタルコーナー。別館でヘヴィメタル館もあるのにここだけでもこの品揃えである。まずはここから連載で使えそうなジャケットのCDを漁っていくとしよう。興奮してきたな。

これなんかどうだろう。

ドリームシアター『ア・チェンジ・オブ・シーズンズ』。前々から彼らのアルバムのなかでもいいジャケットだと思っていた。値段もお手頃で品質もB。悪くない。よし、キープだ。

こちらはバッド・ムーン・ライジング『ブラッド』。存在は知っていたが聴いたことはないバンドだ。しかしジャケットのマブいレイディに惹かれるのでこれもキープ。

日本のバンド、ガーゴイルの『天論』。こういう日本的なジャケットにも惹かれるところがあるのでこれもキープだ。

ウォレント『マネー・ゲーム』(写真を撮り忘れたので画像で失礼)。メタル界ではわりと有名なアルバムである。見るからにヒドいジャケットとして番外編で取り上げられそうだ。キープ。

メタルコーナーはこんなところだろうか。続いてはロック/ポップスのコーナーへ。

これまたすさまじい品数である。まさにロックの歴史がここに凝縮されているのだ。

このなかで実は前々から目をつけていたCDがある。

オールマン・ブラザーズ・バンド『アメリカン・ユニバーシティ1970』。連載でも取り上げたことのあるオールマン・ブラザーズ・バンドだが、大好きなバンドであるうえにジャケットもかっこいいライブ盤なのでずっと欲しかったやつだ。というわけでキープ。

オこちらはU2『ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン』。実はU2はしっかり聴いたことがなかったのでこれを機に聴いてみようか。シンプルで素敵なジャケットだし。キープ。

ザ・フー『セル・アウト』。出た! こりゃヒドいジャケットだ。何で脇に水筒当ててんだ。脇汗を溜めて夏場にレモン絞ってグイッといっちゃうのかよ!? よし、これは番外編で取り上げる用としてキープしておこう。

スティーヴィー・レイ・ヴォーン&ダブル・トラブル『ライヴ・アット・カーネギー・ホール』。ホワイトブルース最強のギタリストのひとりSRVのライブ盤。これも欲しかったやつだ。カッケーのでキープ。

フリートウッド・マック『タンゴ・イン・ザ・ナイト』。前に彼らの別のアルバムを聴いたときはそんなに入っていけなかったのだが、改めてリベンジしてみたいしルソー風のジャケットが良い感じなのでキープ。

デラニー&ボニー&フレンズ『オン・ツアー・ウィズ・エリック・クラプトン』。こちらは特価コーナーで発見。品質Aでこの値段。こりゃお得だ。キープ。

キープが止まらないのである

続いてはプログレッシブ・ロックコーナー。この調子でどんどんキープを増やしていこう。

こちらはアーティストの国別で分けられているのが特徴的。ここでも前々から目をつけていたアルバムがある。

ルネッサンス『カメラ・カメラ』。プログレのバンドでは一番好きなバンドだが、このアルバムは彼らのなかでも最大の迷走期に出た最大の問題作なので、今まで怖くて手を出せずにいた。いい機会なので番外編候補としてキープしておこう。

さらに日本のバンドもチェック。

ジェラルド『虚実の城』。元ノヴェラのメンバーを中心に結成されたとのことで、ノヴェラが個人的にも好きで、しかもジャケットがジョン・エヴァレット・ミレーの『オフィーリア』ときた。キープだ。

続いてはロック/ポップスコーナーの端っこにちょこんとあるカントリー/ブルーグラスコーナーも見てみよう。非常に狭いジャンルなので品数はあまりないが、ジャケットが個人的に好みのものが多いのだ。

チェット・アトキンス『almost alone』。チェット・アトキンスはこのジャンルにおけるレジェンド的存在として非常によく聞く名前である。ジャケットも素敵だしキープだ。

誰だこのおじさんは? チャーリー・ダニエルズさん? 全然知らない人だがなかなか抱かれてえじゃねえか。どうもその風貌からただ者じゃなさそうな雰囲気がゲボゲボに出ていて非常に気になるのでキープだ。こういうところからジャケ買いというものは生まれるのです。

さて続いてはJ-POPコーナー。

今までの棚に比べて心なしか明るい感じに見えるね。

ここで気になったジャケットはこちら。

久保田早紀『サウダーデ』。かの有名な『異邦人』を収録したアルバム。物悲しい雰囲気のジャケットがとても素敵なのでキープ。

オリジナル・ラブ『レインボー・レース』。こちらは特価コーナーで何と110円という激安価格。菓子パンより安いじゃねえか。キープ。

続いてはディスクユニオン『ヘヴィメタル館』へ

というわけでひとまずセカンドハンズ店はこんなところだろうか。すでにいろいろキープしてしまったが、宝探しはまだ終わらない。続いてはヘヴィメタル館へ向かうとしよう。(次ページへ)